刑事手続と「差押」

刑事手続における差押は、民事上の債権者が債務名義により債務者の資産を差し押さえる差押とは異なり、警察等が被疑者の物の占有を強制的に取得するものです。
強制ではなく、任意で提出を求め、提出を受けたものは領置といいます。これら強制または任意により物を占有することを押収と言います。
この押収の目的は、犯罪捜査のために行われるものですので、民事上の差押えのように、競売等で感化されるものではありません。
差押は原則として裁判官による令状が必要となりますが、適法な逮捕の現場で行われる場合には、令状を要しません。
これの令状は、正式には捜索差押許可状といい、司法警察員等はこの令状を裁判官に請求することができます。
ちなみに司法警察員というのは、警察官と同義ではなく、警察官でも基本的に巡査部長以上の警察官や自衛隊の一定階級以上の者、労働基準監督官や麻薬取締員等も司法警察員です。
令状には、被疑者名、罪名、差し押さえるべき物、捜索する場所、有効期間が記載されています。
捜索差し押さえ執行の場合は、被処分者に令状を示さなければなりません。
なお、領置の場合は、任意による提出であることから、令状は必要ありませんし、任意である以上、提出を拒むこともできます。

 

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